2017衆院選雑感ほか

いまさらになったけど書いておく。いちおう衆院選直後に書き出したんだけど、なんか面倒になって放置してしまっていた。とはいえ数年たつと当時の空気感とかは忘れてしまうので。

 

改選前後での議席は下記。

自民 284 → 284
公明 34 → 29
希望 57→ 50
民主 15 → 55
維新 14→ 11
共産 21 → 12
他・無 40 → 24
 
・解散後の小池の希望立ち上げの流れは見事だった。けっこう前から準備してたんだろうな。当初は都議選からの流れもあって「あ、もしかしたらこれワンチャンあるんとちゃうか」ということを思ったのは事実。その後民主合流の際の排除発言で潮目が変わって、音喜多離反の時点でもはや勝ち目はなくなった。さすがに空気読むのはうまいので都知事ほっぽり出して衆院参戦というのはやめたけど、ワンチャンあれば出る気満々だったのは間違いないと思われる。小池が匙を投げたので、希望の党は次の総選挙で小池を国政復帰させるためだけの政党になった。いちおうそれまでは存続するんじゃないのかな。というか五輪とか控えてるので都知事の仕事をまじめにしてください。
 
・しかし小池は音喜多とか細野とか、実質権限はないけど忠実なスポークスマンみたいに振る舞う小間使いを作るのがすげえなぁと当時思ってたら音喜多が離党してさすがに吹いた。音喜多の離党タイミングと都ファの実情暴露は小池としては痛すぎるタイミングだった。希望について行った民進はお疲れ様でした。あと音喜多の小池評が予想以上に予想通りで笑えた。
 
民進、代表選からマトモな動きしてないし、どーすんのかなと思ってたら前原がまさか党ごと希望に売り渡しやがった。議員総会で何言ったのか分からないけど、全会一致で承認されたらしい。んなアホな。党内左派が賛成するわけないと思うんだが、そのあたりのやりとりは結局明らかにはならずじまいだった。
結局のところ、民進、というか支持母体の連合にとっては、いまの自民&経団連に対する対抗勢力を確保できればそれで良しということなんだろうなと思っていて、民進だろうが希望だろうがその辺はどっちでもいい、という展開になったのかなと。支持母体が政局しか見てないので、指示される側が政局しか見なくなるのも不幸極まりないが仕方ないという構図。
 
・さすがに耐えかねた枝野が立憲民主党を立ち上げ。世論的には遅くはなかったが、各選挙区で候補者を確保できなかったあたりがその結果として出てる。自分の選挙区も自民、希望、共産という顔ぶれだった。どないせいちゅーねん的な。立憲という言葉を掲げたのは響く層にはしっかり響いたように感じる。安保法制のときからずっと問題意識持ってたんだな枝野、って感じ。小池と真逆で、ポピュリズムに走らずに、敢えてカタいネーミングを持ってくるのがガチ論客の枝野らしい。つーかゲルとか自民保守派にも同じようなこと考えてる人は多い気はする。
 
・選挙後しばらく経って思うのは、小選挙区制って本当にいいの?というところ。枝野が言ってたけど、揺り戻しが強烈なことになりがちで、あまり国政運営の観点でベターなやり方とは思えない。アメリカも似たようになってるけど、オバマケア始めたりやめたり、その時の風向きひとつでの振れ幅がでかすぎるんじゃないのかなと感じてる。まぁ55年体制がいいかといわれるとそれもわからないから、このまま2大政党制の成熟を待つしかないのかもしれないけど。
 
・まぁ、今回の選挙は国難突破選挙とか命名してたけど、実態は「いま解散すれば勝てると思ったので解散します」以外の何者でもないわけで。野党としては、いつ解散されてもいいように、備えてもらうのが一番重要じゃないのかなとおもった。