天皇生前退位についていろいろ考えてみた

 

www3.nhk.or.jp

 

anond.hatelabo.jp

 

この件、リーク情報と公式見解がまったく一致していなかったり、政権側はノーコメントの体を保っていたり、そもそも誰がどういう意向なのかわからなかったりするところが多いので、現時点で自分が思っていることをまとめておく。

 

まずこの話の発信源はNHKだが、単独で抜いたということではなくて、以前からそれなりの動きがあった話のように感じている。どこかのブコメであったが、各社の後追い報道でもそれなりに踏み込んだ話があったようなので、表立って報道はしてないけど、関係者は知ってはいる、みたいな状況だったんだろうと思っている。「なぜNHKなのか」や、「なぜ今なのか」については、この時点では深く考えないことにする。

 

今のところ国会側はノーコメントを通しているものの、政権というか自民党サイドには、報道内容は事前に話が通っていて認識済みだったものと思われる。いまのNHKが政権とつながっていないということは考えづらいからである。というより、政権の意向がある程度は反映されたうえでの報道になっていると考えるのが適切だと思っている。

 

本報道に対して宮内庁関係者が「陛下自身は早期退位の希望を持たれていない」と否定的なコメントを出しているが、これは考えてみれば当たり前の話で、天皇が国政に関与してはならないという原則が存在している以上、宮内庁としては「生前退位について検討したいと考えてるので、法整備やら検討会やらを立ち上げてほしいのです」ということは間違っても言えないのである。よって表向きとしては否定するしかない。NHKによると陛下がお気持ちを表明する方向で調整がされているらしいが、ものすごい婉曲表現がされたものになるんだろうなという気がする。

 

じゃあ政治の世界、というか自民党サイドからはどうなるのかというと、こっちもまた積極的に話をしていくことはないと思われる。退位に関する議論は天皇の政治利用そのものズバリな事案になってしまうので、党主導で議論を進めて余計な火種を抱え込むわけにもいかないと考えるのが普通だろう。「世論の高まりを受けて、皇室の在り方についての検討を行うことにしました」と首相か官房長官あたりがコメントできる土壌にすることが重要という話である。よって、こちらからも主体的な議論は提示されないだろうと思われる。

 

よって、本件については皇居と国会議事堂のどちらにとっても、正面切ってコメントしづらいセンシティブな事案となってしまう。公式には沈黙を保ちつつ、リーク合戦が繰り広げられていくことになるのだろう。目的は「国民的な議論」の醸成である。今後はNHKを中心に世論調査がされたり、「皇室の在り方について考える」的な番組が展開されたりして、「皇室典範見直したほうがいいよね」的な流れが作られていくんだろうなと思われる。ここまでいけば、政権が登場して皇室典範改正準備室をぶち上げるという流れになっていくんだろう。はっきり言って非常に面倒くさいプロセスになってしまうのだが、そういう風になってしまっている以上仕方がない。

 

最後に、宮内庁自民党(や、ほかのだれか)が、本件についてどういう意図を絡めているのかは今のところはわからない。一部では「安倍政権は改憲を優先させたいので皇室典範改正をつぶそうとしている」という説も出ていたが、個人的にはこれはたぶん逆で、賛同を得られやすい皇室典範改正を推進しつつ「変えるべきところは変えるべきなんです、法律も憲法も同じなんです」とか言ってハードルを下げにかかるように思っている。とはいえこればっかりは今後話が進んでみないとわからないので、誰がどういうオマケをつけにくるかは注目してみていきたいと思う。

 

奈良のホテル需要について元地元民が考えてみた

http://toyokeizai.net/articles/-/67259


これの話。元地元民として思うところをいろいろと書いてみる。概ね記事内容には同意なので、補足のところだけ。


①食べ物にアピールポイントがない。

マジでない。奈良名産として出せそうなのが柿の葉寿司と奈良漬ぐらいしかない。柿の葉寿司は昼に食うには丁度いいが、夕食としてはどう考えても合わない。ここまで書いてて、そういえば三輪素麺があるなと思ったが、やはりパンチ力が足りない。ってゆーか奈良市内で三輪素麺をウリにした店ってほとんど思い出せない。。。


②日没以降のコンテンツがない。

基本神社仏閣なので日が沈むと何もすることがない。ナイターをやるようなハコもスポーツもない。コンサート?大阪城ホールでやりゃいいじゃん。ということでない。ということで、夜間はマジで人が集まる理由がなくなってしまう。そんな状況下で宿泊需要などあるはずがない。いま鹿に電飾付けて若草山に放てば面白いかもしれないという案を思いついたが、多分愚案だ。

ちなみにテーマパークはなくなった。菖蒲池遊園地と奈良ドリームランドというのがあったが、USJショックであえなく閉園となった。まぁUSJが出来る前からジリ貧状態だったのは否めない。

ただし、燈花会だけは別である。あれは非常に幻想的で見る価値があるので、関西圏に住んでて行ったことないというヒトには是非オススメしたい。


③繁華街需要がない。

県内産業は観光業、農林業、製造業が大部分を占めており、県内にはサラリーマンがほとんどいない。加えて学生街でもない。買い物需要はちょっと離れたイオンモールが軒並み吸い上げてしまった。住民も大抵は大阪京都に通勤通学するようなライフスタイルになっている。結果として、大阪京都で飲めばいいやん状態が成立してしまっており、県内に飲み屋需要がほとんど生まれない構図になっている。


④大阪京都からの交通の便が非常に良い。

なんばから電車1本で40分、京都からは特急になるが、同じく電車1本で35分で行けてしまう。しかも、奈良のメジャーな観光地である奈良公園興福寺東大寺春日大社若草山は駅のすぐ隣なので、冗談抜きで駅から降りて5分で鹿に会えてしまう。これを首都圏で当てはめてみると、東京から40分で移動可能なところとして、立川、蓮田、上尾、千葉あたりが該当する。なんか逆にピンとこなくなってしまった気がするが、要は泊まらなくても帰ればいいじゃん、が十分に成立する時間ということである。


…ということで、夜8時を過ぎると、人が集まるコンテンツも需要もなくなった結果、一斉にシャッターが下ろされたひがしむき、もちいどの、三条通が完成する。特に三条通のゴースト感はすさまじい。たぶん道が広くてアーケードがなく開放的なことが理由だとは思われる。

話がちょっとそれたが、そんな街に宿泊需要などあるわけがないので、ホテルが少ないのは至極当たり前のことになってしまう。もはやどうしようもない状況である。なお個人的には、同じようなベッドタウン位置付けでありながら、それほど目立った観光地のない滋賀県にすら負けているというのが非常に納得のいかないところではある。


じゃーどうすればという話だが、ホテル誘致なんかすっぱり諦めて、日帰りでいろいろ楽しめるよ!日が沈んだら大阪京都に帰るがいいわ!だから何回もきてね!という売り方をするしかないような気がしている。記事にはリニア開通で駅誘致効果とか言ってるが、ほぼ通過駅になるであろう駅ができることの利益なんかアテにするほうが間違えてるとおもっている。とはいえそんなことしてると金も落ちないし、ジリ貧じゃないですかどうするんですか、と言われたら至極ごもっともですねーとしかいえなくなってしまうので、そのあたりは答えがないです。


ただ、この記事では近鉄奈良駅周辺の観光にしか触れてないので、他にもいっぱい日帰りでそれなりにのんびりできるところはあるのです。

斑鳩 (法隆寺、法起寺、法輪寺)

天理桜井(石上神宮、三輪大社、長谷寺)

橿原飛鳥(橿原神宮、石舞台、談山神社、大和三山)

あたりは、そんなにアクセス時間もかわらないので、2回目以降の観光としてはそれなりにオススメできる。。。かもしれない。なんか書いてて思ったけど、本当に寺社仏閣しかねえなこの県。



2014W杯 日本 1-4 コロンビア


・そもそもとして、コロンビアに勝てたら奇跡だろうというぐらいの差があったってことを忘れてはいけない。日本がポゼッションサッカーをやろうとした場合、中南米のカウンターサッカーとは相性が悪すぎる。コロンビアとかウルグアイとか。普段ブラジルアルヘンを仮想敵として刃を研いでるチームなので。今回はガチでぶつかって、ガチで叩き潰されたというのが正直な感想。まぁ、今回の日本はあれ以外に戦術ないので、仕方ないです。


・とはいえ前半の25分以降は日本のペースやった。2列目が前向ける局面が多くて、チャンス作りまくってた。前半のうちに2点取って逆転できてれば、試合展開変わったかもしれないんやけどね。あの時間帯を作れるようになったということは、ザックジャパンの明らかな成果だとおもう。点取れればねぇ。。香川のコンディションが良ければねぇ。。もしくは、遠藤の運動量が落ちてなくて、守備もできる状態だったらねぇ。。


・今後「この4年はザックでよかったのか」という話が上がると思うけど、4年間のチーム作りとしては、ザックは申し分ない仕事をしてくれたと思う。GL敗退だけの結果を捕まえて、「この4年とは何だったのか」とか言い出す輩が山程出ると思うけど、そーゆー人たちはサッカーまともに見てない認定していいと思います。例外はセル爺。


・後半は2点目あげたらああいう展開になるよねという。というかなんで青山下げたの。パスの出し手がいなくなって、あそこから攻撃がちぐはぐになったとしか思えない。つーか長谷部山口だとパス回らないって、前の2試合で学んだんじゃなかったのか。。


・柿谷入れるなら青山もしくは遠藤との組み合わせが見たかった。


ポゼッションサッカーするなら、キーパーはボール持てる人じゃないとあかん。DFラインからビルドアップするときに、キーパーに下げていいかどうかの差は、今後致命的になりそう。


・ということで、ゴールラインで守るタイプ、かつボールは持てない川島の見所は殆どないW杯やった。コーチング等がよければ西川のほうが良かったんだろうなと。大分時代から応援してるので、西川には今後頑張ってほしい。


・あと、大会のトレンドとして、カウンターサッカーが優勢な感じ。天候含めたピッチコンディションとか、単に中南米のホーム強えなのかは不明やけど、スペインイタリーが敗退、オランダコスタリカウルグアイコロンビアが突破っていう。



2014W杯 日本 1-2 コートジボワール

・非常に残念な結果。日本のやりたいことがほとんどやれてなかった。相手がそれをやらせなかったというのでもなく、「大事にやろうと思ったら慎重になりすぎて、結果やれませんでした」みたいな感じなのが尚のこと残念。

・本田の先制点は素晴らしいの一言。ファーストタッチが完璧やった。後半はバテバテでロストしまくってたけど、前半から追い回してたし仕方ないよなぁ。

・ボール持てない→持たれるので追い回す→疲れる→バテていろいろスカスカになったところでボッコボコ、というところまでが日本の負けパターンのテンプレだけれども、今回はそれをもろに食らった感じ。でもって、今日は選手間の距離感が間延びしてた。選手の運動量が少なかったのもあるし、ラインが低くなってしまってたっていうのもある。

・それにしても取られた2点が美しかった。クロスもピンポイントのいいやつだけど、アーリー気味に後ろから来るボールに合わせたFWもすごい。

・GL勝ち抜けにはギリシャとコロンビアで勝ち点を稼がないといけなくなった。ギリシャはともかく、コロンビアはどうするんだろ。やりあえそうなイメージがまったくないんだよなぁ。

2014W杯 イタリア 2-1 イングランド

・前半はポゼッションするイタリア対カウンターするイングランドの構図。ボール保持するイタリアって新しい。諸々にひずみがありつつも見てて面白い。DFがカットインしてシュート打つとか久々に見た気がする。


イングランドリバプールを代表でやってみた仕様やけど、いつもどおりのイングランドでありサイドでボールをもらったらドリブルしてシュートもしくはクロスで行こうな戦術。つまりコンビネーションはチーム全体ではほとんどないわけで、たまにルーニーがやろうとする程度。後半途中からウィルシャーが出てきたけど、何をするわけでもなく置物になるでもなく。存在感ゼロ状態になってたけど、あのメンツにウィルシャー入れてなにをさせたかったのだろうか。スターリッジスターリングの2人が輝いてた。輝いてたっていうか、派手に走り回ってた。


・後半はボール持つけど何もやりようがないイングランドと、あまりボール持たないことにしたイタリア、みたいないつもの構図。バロテッリがなんやかんやで点取るのも相変わらず。どーゆー意識統一のやり方なのか、守ると決めたイタリアの堅さってのはすごい。


ブッフォンは怪我したらしくシリグ。やたらとミドル打たれてたけどよく守った印象。ブッフォンでないんかな今大会。

2014W杯 ウルグアイ 1-3 コスタリカ

 

・1-2になったとこから見た。何があったウルグアイ

 

スアレスは結局出場せず。出れるかどうか微妙、みたいにアジっておいて、本番では何食わぬ顔でしれっと出てくる、ってパターンなんじゃねーの、と思ってたので意外だった。

 

・逆転以降のコスタリカは自陣に5-4でブロック作ろうねモード。ラインがずるずる下がっていかなかったのでウルグアイも崩し切れず。1トップのキャンベル?が1人でも前線でボール収めまくってた。なんだあいつ。スルーパス1本で奪った3点目はすばらしい。

 

ペレイラの1発レッドは厳しすぎる気が。軸足綺麗に刈ってるけど、刈られた側もオーバーアクションやしねぇ。レッドものかというと違う気がする。まー開幕戦のPKと同じく、本大会はバックチャージものは厳しく取りそうな流れなので、そういうことなのかもしれんけど。

オランダ 5-1 スペイン

前回決勝戦と同カード。


・オランダは343を諦めて532。最終ラインに常時5枚が並ぶ。カチカチ。攻撃はペルシロッベンスナイデルに基本お任せ。

・スペインはいつもの感じ。中盤で引っ掻き回して最後はジエゴコスタによろしく、みたいな感じにしたいけど、オランダのDF+ボランチがぎゅうぎゅうなので窮屈に。PKから先制はするけど、後が続かない。

・オランダのカウンター殺法が大当たり。飛び道具枠に置いたペルシロッベンで2点ずつ。ペルシ1点目、ロッベンの2点、ブリントのクロスが印象的やった。

・途中出場でも決定機をしっかり外す師匠。さすが。

・オランダは前線3人が怪我でもしない限りは安定しそう。グループリーグの1位は盤石に思える。スペインはいろいろやばそう。流動性があんまない。ってか5失点て。